お灸大学

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過活動膀胱

vol.35

今、40才以上の約10%をこえるともいわれるほど、多くの人が悩んでいる症状に「過活動膀胱」があります。
2002年国際禁制学会(ICS)によって「尿もれ」「尿意切迫」「頻尿」などの症状を膀胱が勝手に働くことでおこるという意味から「過活動膀胱(OAB)」という概念でとらえ、積極的な治療の取り組みがスタートしました。

頻尿はトイレが近く排尿回数が多い症状ですが、疾患によるものは前立腺肥大症とか膀胱炎などがあげられますが、生活習慣によっておこる頻尿が今、注目を集めている「過活動膀胱」なのです。

私たちのカラダは、腎臓でつくられた尿が膀胱にたまってくるとその情報は神経によって脳に伝えられ、脳の指令により排尿がおこります。
尿が貯まるときは、膀胱の筋肉がゆるんでふくらみ、尿道の筋肉はちぢんで閉じています。
そして、排尿時には、逆に膀胱の筋肉がちぢみ、尿道の筋肉がゆるんで排尿します。
これが本来の膀胱の働きで、この一連の働きをコントロールしているのが自律神経であり、脳なのです。

しかし、加齢によってカラダが老化するように膀胱の筋肉も固くなり、柔軟性が失われてくると膀胱に少し尿がたまった状態でも脳が勘違いして排尿の指令を出してしまうことがおこってきます。そして、わずかの尿でも尿意を感じたり、膀胱が勝手に動いたりするため、尿もれや頻尿をひきおこすことになるのです。

「過活動膀胱」には、一日に昼間8回以上トイレに行く「昼間頻尿」、夜中に一回以上トイレに行く「夜間頻尿」、急にトイレに行きたくなってもらしそうになる「尿意圧迫感」、急にトイレに行きたくなってもらしてしまう「切迫性尿失禁」などがあげられますが、女性に多い症状として「腹圧性尿失禁」もあります。

腹圧すなわちお腹に力が加わった(いきんだ)ときにおこるこの「腹圧性尿失禁」は更年期を迎えた女性に多く、なかでも妊娠出産経験の女性によくおこります。その原因としてあげられるのは骨盤底筋のゆるみ。
骨盤底筋は女性だけでなく男性にもあり、お腹の底を支える筋肉にことで内臓はこの骨盤低筋によって支えられています。出産を経験した女性は、出産時に骨盤底筋を伸ばされたり、傷がついたりしやすいのです。加齢や女性ホルモンの影響などによっても骨盤底筋はゆるみます。そのためくしゃみや、笑った瞬間、お腹に力を入れた時などに突然おこる尿もれが「腹圧性失禁」なのです。

お灸は「血」のめぐりをよくし、膀胱の働きを改善する「曲泉」「築賓」、骨盤底筋の改善には「中極」「太渓」のツボがおすすめ。膀胱の働きを改善するだけでなく排尿をコントロールし、自律神経の働きを高めます。

まとめ

過活動膀胱は、自分で意識してトレーニングすることで固くなった膀胱を改善できます。又女性特有の骨盤底筋のゆるみもトレーニングによって改善できます。
なにより自分でセルフケアに取り組む姿勢が大切なのです。

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