お灸大学

世界の医療が患者一人ひとりのオーダーメイド医療をめざす統合医療へと向かうなかで、
最も注目を集める東洋医学のチカラをたづねます。

アイスマンのツボ

vol.02

お灸の基本であるツボの歴史は2000年とも3000年ともいわれるはるか昔の中国に始まります。
この当時中国ではすでにツボをシゲキすることでカラダの不調を改善するツボ治療が行なわれていました。レントゲンもMRIもない時代、カラダの内部でおこる症状によって皮膚になんらかの変化がおこることに気づき、長い間の体験から、その変化のおこる皮膚上のポイントにシゲキを加えることで症状を改善していたのです。
そして中国では2000年以前にこの全身に点在するツボを体系化してほぼ現在のツボ図と同じツボマップが完成、鍼灸治療とともに日本をはじめ世界に伝えられたのです。最近ではWHOによって世界共通のツボ361個が認定されています。

このツボの歴史に大きな波紋をなげかけたのがアイスマンでした。アイスマンは1991年、ヨーロッパアルプスの標高3000m以上の氷河で登山者によって発見された男性の冷凍ミイラのこと。このアイスマンはのちにおどろくべき情報を数多くもたらしたのです。

より完全な研究のためにアイスマンはイタリアの大学に移され、氷河と同じ環境のもとでねむりつづけ、ようやく世界からさまざまな分野にわたる研究体制がととのった2011年、解凍されました。
氷河にねむりつづけたアイスマンのカラダは皮膚の弾力をはじめ、内臓や脳などほぼ生前のまま保存されていたため、とても多くの情報を現代に届けてくれたのです。
アイスマンが生きた時代はなんと5300年以前の先史時代というはるか昔。さらに研究の結果、アイスマンのカラダには腰痛治療のあとがあり、腰や足など15ヶ所にタトゥーが残されていました。

そして、このタトゥーは胃兪、腎兪、中封などほとんどが腰の痛みのツボの位置と重なっていたのです。しかもこのタトゥーからは炭でできた顔料が検出されました。研究グループは、お灸のように草を皮膚の上で燃やしたものと断定、現在のツボ治療に近い治療が行なわれていたことを示しているとの見解です。
アイスマンのタトゥーは、中国で2000年くらい前に始まったとされてきたツボ治療の歴史をさらに3000年もさかのぼり、しかも地球の裏側のヨーロッパで行なわれていたというニュースとして世界をかけめぐったのです。
アイスマンによる情報の解明は今もつづいているのです。

まとめ

国をこえ、地球の裏側で、5000年以上も前の腰痛のツボが現在と同じであったという事実。
あらためてお灸のチカラを知りました。

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