お灸大学

世界の医療が患者一人ひとりのオーダーメイド医療をめざす統合医療へと向かうなかで、
最も注目を集める東洋医学のチカラをたづねます。

「養生」を意識する

vol.22

今、養生が注目を集めています。
養生とは、辞書によると「生活に留意して健康の増進をはかること」とあります。
江戸時代、貝原益軒が養生についての心得をあらわした「養生訓」には養生とは「変に備える術」と記しています。

この「変」とはヒトをとりまく環境の中でおこるさまざまな変化のこと。気候の変化、人間関係による変化、加齢による変化などすべてを含んでいます。ヒトのカラダはこの「変」に対して影響をうけやすく加齢とともにその対応力も低下していきます。江戸時代とは比べようもない現代において、養生訓が注目を集めているのは、今の私たちの日々は江戸時代よりはるかにきびしい「変」の状況の中で生きているからなのです。

貝原益軒

その養生の基本とされるのは「中庸」です。「中庸」とは過不足なくバランスがとれていること。ウォーキングが健康にいいからと毎日何キロも歩いてヒザを痛めたり、カラダにいいからと同じものばかり食べつづけたりするのは「中庸」とはいえません。生活習慣病につながる原因としてあげられる過食も「中庸」を忘れた結果ともいえます。

とはいえ今の私たちの日常は適度に働き、適度に運動し、適度に休むことが理想とわかっていても日々の生活の中でそれを実行することはなかなか困難、ただ食養生だけは、養生訓にも「万薬といえ食事にしかず」と記されている通り、自分で決めて守ることができます。
中国では2000年以上も前から経験に基づいた独自の栄養学が発達し伝えられています。

養生訓

東洋医学のバイブル「黄帝内経」には「五穀 五蓄 五果 五菜これを用いて飢えを満たす
ときは食といい それをもって病を治すときは薬という」と記されている通り、たべたものによって心身を養う東洋医学の食養生は、病気を予防し治療する医食同源の思想によってなりたっているのです。

これまでたべものいうのは栄養補給と食べる楽しみの2つの目的があるとされてきましたが最近の研究ではたべものには、栄養だけでなく、病気の予防、治療、病後の回復にも役立つことがわかってきました。

今、私たちの周囲には一年を通して年中あらゆるたべものが手に入る時代を迎えています。しかし、今こそ自然の営みから生まれた季節季節の旬のたべものを自然に感謝してバランスよく食べることを通じて、自然のいのちをいただく気持ちを忘れない食生活こそ「生活に留意して健康の増進をはかること」という養生を意識した生活といえるのです。

まとめ

養生のツボといえば松尾芭蕉の奥の細道にも
紹介されている足三里がよく知られていますが
くるぶしの上の三陰交、手の合谷もおすすめです。

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